平成18(2006)年からの公務員向けWEB型人事評価システム「ススムくん」の開発以降、平成22(2010)年は主要都市7ヵ所における「失敗しない!人事評価システム導入セミナー」の積極的な開催もあり、「公務員向け」が特徴的な当システムに対し、自治体を初め多方面から関心が寄せられるなか、いち早く導入を決められた安曇野市役所を訪ねた。
住所 : 長野県安曇野市豊科4932番地46
対象職員数 : 767人 ※非常勤除く
市の概要 : 平成17(2005)年10月1日に豊科町・穂高町・三郷村・堀金村・明科町5町村による新設合併の市。長野県のほぼ中央部に位置し、松本から電車で10 ~ 30分。
市の人口 : 99,335人(男性48,162人/女性51,173人)
安曇野市役所
総務部人事課 副参事
山田 宰久 氏
平成13(2001)年「公務員制度改革大綱」の閣議決定、平成17(2005)年「給与構造の見直し」の人事院勧告など、国家公務員だけでなく地方公務員にも及んだ評価制度導入の流れもあって、自治体の環境は今、急速に変化しています。財政状況も厳しさを増して予算・人員などが限られるなか、職員の能力開発は不可欠なんですね。恐らく多くの自治体が同様の状況だと思います。
安曇野市は平成17(2005)年5町村による新設合併の新しい市です。通常の新設合併は中心となる市があって、制度などはその市に習える。ところが3町2村の対等合併で生まれた安曇野市は、庁舎さえ建っていない状況のため当面職員は各支所勤務。だから、職員個々の能力や適正の判断が容易ではないんです。そんな特殊なケースだったので、人事評価制度導入は大きな課題だったんです。
合併から1年が経過した平成18(2006)年10月。現状の人事・給与・研修などの捉え方を把握するため、全職員対象のアンケートを実施しました。すると「能力や経験を的確に把握してほしい」「仕事への姿勢や業績を処遇に反映してほ
しい」など、人事制度全般における見直しが必要だという結論を得られた。そこで人事評価制度検討プロジェクトチームを編成することになったんです。
平成19(2007)年、アンケートを踏まえて策定した市の人材育成基本方針では、研修の充実や職場環境づくりなどの推進と併せ、人事評価制度による人事管理の推進も大きな柱とし、人事評価制度実施マニュアルを策定。同年後半から平成21(2009)年までの3年の試行期間を経て、平成22(2010)年から実施に入りました。つまり評価結果を人事履歴に残す、
ということですね。
こうして人事評価制度が実施され紙やエクセルなどでトライしたのですが、分庁環境下で各支所に散らばる職員の情報の吸い上げ・集計・分析・蓄積などは、実施してみるととても困難だということを痛感させられて。だから人事評価における電子化の流れは自然でしたね。ただ、安曇野市のような特殊なケースに応えてくれるサービスが世にあるのか、当初は心配もありました(苦笑)。
そうして調査や視察を続けるなかで出逢ったのが、官公庁での導入実績が高かったケー・デー・シー社の「ススムくん」でした。資料を拝見し、積極的に実施されているセミナーも拝聴し、同社からデモンストレーションにも来庁いただいて。当然複数他社とも比較しましたが、担当者が公務員人事評価制度を熟知するエンジニアだし、システム導入に失敗しない
ノウハウが豊富、何より"公務員向け"というのが、導入の決定的な理由になりましたね。
「ススムくん」の導入で、記入ミス防止、進捗管理、提出催促など人事担当者の作業効率化や負荷軽減もそうですが、やはり一番は「評価データの利活用」でしょうね。各職員の「能力」「業績」両面で確度の高い評価を本人にフィードバックできる。つまり質の高い「人材育成」が最も期待される利点です。もちろん、検索性・引継ぎの手間・セキュリティ面といった電子化ならではのメリット、運用保守やコストパフォーマンスに優れた点も挙げられますね。 公務員人事評価制度の運用に必要な機能が網羅されているのが「ススムくん」です。でも、システムの導入で人事評価制度の課題がすべて解決するわけではない。最適化などは最終的に人が行うんですから。導入前には自らの人事評価制度をしっかり構築し各職員の理解を得ることも必須。そうでなければ素晴らしいシステムも無益になりかねない。そしてシステムの導入は「人材育成」のため、すなわち「住民サービス向上」のため、ということを強く認識することが最も大切なことでしょう。
















